ステンドグラス屋さんのブログ♪ 

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zoom RSS 「イエスとサマリアの女」などの作品

<<   作成日時 : 2009/07/20 18:13   >>

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ステンドグラスと一口に言っても、美しいと感じるものもあればそうではないものもあるわけで、素人の方がそれを噛み砕いて判断できるようになるには、たくさんの作品を観て話を聞くかそれとも自身で最低10年くらいはカジッテみるしかありません。 ですが、掘り下げてその本質を見極めないと、どれが本物で何が粗悪かは判りません・・・ 単純に値段が安ければ良いと言う人もいるし、やっぱり美しいと感じるものがいいと言う人もおられる訳なので、作者としては難儀に感じる時が多くなってきた今日この頃です(*^^;

この仲知教会に収められているステンドグラスは、前述の通り大変素晴らしい作品です。 なので、今日はそのステンドグラスについて、深く掘り下げたお話をしたいと思います。 まずデザインについてはストーリーを感じる作品なので、訴求感があり感動を覚えさせる効果がある作品と言えると思います。 構図も含め色使いも大変上手で、絵付けの技術も確かなものだし、見た目はこの上ない作品ですね〜♪

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次に技法のお話をしたいと思います。 これはいわゆるアンティークグラスに絵付けを施したものなんですけど、メリットとしてはリアルな表現をできるので、感動を呼び起こしやすい作品になり、宗教的にはそれなりの効果を望めるものなのかもしれません。 工法としては古くから用いられてきた欧米の制作方法なので、強度がない為本来は一枚のデザインを幾つにも分割しなくてはなりません。 窓の中ににたくさんの建具及びサッシの分割フレームが入ってしまうため、デザインが切断されてしまうデメリットがあり、個人的にはそれが大変うるさく感じます。 これ、全面ハンダのバーレス工法なら、こんな煩わしいフレームや建具が入らないので、デザイン的にはもっと美しい作品が作れるのに・・・と、思います。

使用しているガラスについては、透明度の高いアンティークグラスを用いた場合は、それを直射光が通った時に投影する色の妙は筆舌に尽くし難いほど、空間を美しく演出してくれます。 私はガラスの良さというのは「透明感」だと信じており、それが最も好きなので予算が合えば極力アンティークを使うようにしているんですけど、価格が高価なのが玉に瑕(きず)なんですよねぇ・・・ 絵付けでバジャーブラシを使ってボカシを入れたりすると、透明感がなくなり床や壁に投影する色も減退してきます。 

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また、絵付けを施した作品のデメリットとしては、再加熱による物理的な「応力」が働きやすくなるため、単純なお話割れやすくなるため、自然の状態でいつの間にか割れているということも多く発生してきます。 なので、電気炉による再加熱はあまりお勧めしたくはありません。 これ、フュージングでも同じことが言えますが、歪点をある一定の温度で保つ、また、アニーリング(通称ナマシ)をケーススタディー(事例研究)して、いろんなデータを取るなどの工夫をすれば、そういった応力の発生はある程度防げます。

なんて、ちょっと専門的なお話になってしまいましたね、ごめんなさい。 では、本題に入ります♪ 画像上は右が「イエスの洗礼」で、左が「エジプトに避難する」 画像中は右の作品が「湖の上を歩く」で左が「イエスとサマリアの女」 下の画像の右が「イエスの誕生」と左の作品が「お告げ」です。

今日は絵付けのメリットとデメリットについて書いてみましたが、これはこの作品について揶揄しているものではありません。 個人的には「大変美しい、感動できる作品」だと高く評価しております。

拡大写真をご覧になりたい方は、写真をクリックして見てください♪ 
また、私のステンドグラス作品を見たいという方は、こちらからどうぞ♪

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
色が綺麗なステンドグラスですね。
なるほど〜。フレームがたくさん入っているのは
デザインのみでなく強度の問題からもあるのですね。
全面ハンダのバーレス工法なら
一枚ものとしてはめこめるのですね。
この大きさで一枚ではめこめたらすごいです。
私もガラスは好きなのでよく見るのですが
安いのがいいと思える方は中国製のが
いくらでもあると思いますが、
やっぱりいいものを見ると
とても横にはおけません。何せガラスの
輝きが違います。
ヴィーナス
2009/09/10 19:03
デザインの構図、色合い、趣、すべてパーフェクトと言える素晴らしい作品でしたねぇ・・・ 九州にある著名な天主堂のそれと比べても断然美しいステンドグラスでした。

ただヨーロッパの点付け工法で制作しているので、強度が弱いため建具で5分割している所が惜しいなぁって・・・
nancy
2009/09/11 19:54

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